新しい生活様式とは?仕事やテレワークはどうなるの?
2020年5月、新型コロナウイルスの感染拡大の防止目的から「新しい生活様式」を心がけるよう提言されました。
これからもコロナ蔓延が長丁場になると予想され、今までの常識を覆す過ごし方をしないと行けなくなります。
「ニューノーマル」なんて言葉も生み出されていて、アフターコロナ(コロナ収束後)には今まで当たり前だったことが、突如急激な変化を起こすとされています。
今回は新しい生活様式とは何なのか、そしてその仕事にはどんな影響があるのか、テレワークはどうなるのか詳しく掘り下げていきます。
「新しい生活様式」とは?
さて「新しい生活様式」と言われても、いまいちピンとこない方が多いかと思います。
まずは新しい生活様式がどんなものなのか、カンタンに解説します。
⑴一人ひとりの基本的感染対策
ここでは日常生活だろうと仕事上だろうと、どんな場面でも取り組むべき基本的な内容が書かれています。
感染防止の3つの基本:①身体的距離の確保、②マスクの着用、③手洗い
- 人との間隔は、できるだけ2m(最低1m)空ける
- 遊びにいくなら屋内より野外を選ぶ
- 会話をする際は、可能な限り真正面を避ける
- 外出時、屋内にいるときや会話をするときは、症状がなくてもマスクを着用
- 家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐ着替える。シャワーを浴びる
- 手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)
※高齢者や持病のあるような重症化リスクの高い人と会う際には、体調管理をより厳重にする
移動に関する感染対策
- 感染が流行している地域からの移動、感染が流行している地域への移動は控える。
- 帰省や旅行はひかえめに。出張はやむを得ない場合に。
- 発症したときのため、誰とどこで会ったかをメモにする。
- 地域の感染状況に注意する。
(引用:厚生労働省)
ここまではメディアやSNSでも大々的に言われていることですので、多くの方はすでに実践していることでしょう。
⑵日常生活を営む上での基本的生活様式
次に私たちの日常生活に焦点を当てた内容となっています。
- まめに手洗い・手指消毒
- 咳エチケットの徹底
- こまめに換気
- 身体的距離の確保
- 「3密」の回避(密集、密接、密閉)
- 毎朝で体温測定、健康チェック。発熱又は風邪の症状がある場合はムリせず自宅で療養
(引用:厚生労働省)
⑶日常生活の各場面別の生活様式
買い物
- 通販も利用
- 1人または少人数ですいた時間に
- 電子決済の利用
- 計画をたてて素早く済ます
- サンプルなど展示品への接触は控えめに
- レジに並ぶときは、前後にスペース
娯楽、スポーツ等
- 公園はすいた時間、場所を選ぶ
- 筋トレやヨガは自宅で動画を活用
- ジョギングは少人数で
- すれ違うときは距離をとるマナー
- 予約制を利用してゆったりと
- 狭い部屋での長居は無用
- 歌や応援は、十分な距離かオンライン
公共交通機関の利用
- 会話は控えめに
- 混んでいる時間帯は避けて
- 徒歩や自転車利用も併用する
食事
- 持ち帰りや出前、デリバリーも
- 屋外空間で気持ちよく
- 大皿は避けて、料理は個々に
- 対面ではなく横並びで座ろう
- 料理に集中、おしゃべりは控えめに
- お酌、グラスやお猪口の回し飲みは避けて
冠婚葬祭などの親族行事
- 多人数での会食は避けて
- 発熱や風邪の症状がある場合は参加しない
(引用:厚生労働省)
⑷働き方の新しいスタイル
仕事については以下の項目を推奨しています。
人と人との間隔を開けたり、通勤時間をずらしたりなど、これまでコロナ対策として実施してきたことを改めて明文化していますね。
- テレワークやローテーション勤務
- 時差通勤でゆったりと
- オフィスはひろびろと
- 会議はオンライン
- 名刺交換はオンライン
- 対面での打合せは換気とマスク
(引用:厚生労働省)
新しい生活様式で仕事はどうなる?
さて上記の新しい生活様式の内容に置いて、仕事面はどうなっていくのか見ていきましょう。
テレワークはまだまだ続く見込み
企業規模にかかわらず、都内を中心に数多くの企業がテレワークを導入しており、感染対策を進めている企業が多いです。
先ほどのガイドラインの通りテレワークは推奨されており、今後も続く見込みです。
ちなみにアフターコロナでもテレワークを続けたいと考える人は、なんと6割もいます。満員電車を避けられますし、感染リスクからも解放されますし、無理もない話ですね。
サービス残業は増加する可能性が高い
これから新しい生活様式が浸透してテレワークが当たり前になると、一つ懸念点があります。
それは「サービス残業」です。家にいれば上司は部下のマネジメントが難しくなり、仕事の取り組み具合が見えにくくなります。
そのため従業員への評価はより"成果"に偏ってしまい、結果を残そうとプライベートの時間を削ってでも仕事をする可能性があります。
テレワークのおかげで通勤時間が削られ、精神的にも身体的にも負担が減ったとしても、サービス残業を無駄に増やしてしまっては、逆に負担となるため気をつけないといけませんね。
地方で仕事をしたい人が増えるかも
都内にお住いの方ならば、テレワークを実際にやって見て「都内までわざわざ出勤するよりも、テレワークの方が生産性あがるしストレスも減ったな」と感じる方も多いです。
となれば出勤の必要もないですし、高い家賃を払って都会に住む必要性もないんですよね。出勤に関してどこに拠点を構えるかは、さほど重要じゃなくなってきます。
とあるアンケートによれば対象者の53%が「テレワークをきっかけに引っ越しを検討している」と答えたそうです。
これからは職場と住まいが近い方がいいという「職住近接」よりも「職住融合」が当たり前の時代になるかもしれませんね。
オフィスの価値は下がる
テレワークをきっかけに都会から地方に住みたい人が増え、テレワークが浸透していけば、職場に出勤する必要がないためオフィスの価値は下がります。
実際に今までのオフィスを縮小する企業も増えています。多くはないですが解約もする企業もあります。
となれば土地や不動産としての価値も減っていくことも想定されますね。
未だに3密状態を防げない業種も多い…
ここまで「ソーシャルディスタンスを意識しましょう」「出勤時間をずらしましょう」「テレワークを始めましょう」と、いろいろ言ってきてもまだ3密状態を続けている業種もあるんです。
例えばコールセンター。コールセンターはヘッドセットや受話器が個別で与えられず、共用で使用されるケースが多いです。
そのため飛沫が付着したものを誰かが吸引する可能性が高く、しかも人と人との距離が1m程度ですので、クラスター感染の温床にもなっています。
コールセンタの企業側も感染防止対策をとらないことが多いのですが、早急に対応すべきことですね。
このように新しい生活様式を提言されたとしても、一部業種では浸透がかなり難しいケースがあるんでよね。
まとめ~新しい生活様式を考える~
今回は新しい生活様式の浸透に伴う、私たちの仕事について見てきました。
今まで当たり前だったことがガラッと変わるため、最初はとまどいながらの対応となるでしょう。
ですが一人ひとりが意識しないと意味がないことですので、まずは素直に受け入れましょう。